昨年10月9日に設立し、「誰でも入れない協会」として活動を開始したトラック・マネジメント
協会(瀬尾国大会長)は1月30日、名古屋市内で会員による第1回の会合となる「トラマネ会
議」を開催した。
冒頭のあいさつで、瀬尾会長は同協会を設立するに至った想いを説明。「私は父の会社に設立3年
目で入社し毎日父と共にトラックに乗る日々だった。長時間労働が当たり前だったが、これではい
けないと思い、ドライバーを一番に考え、安全に対する投資を惜しまない取り組みをしてきた。
規模では大手に敵わないが最強の少数精鋭部隊をつくることはできる。そのためにも同じ悩みを抱
える経営者と情報交換し、知恵を出し合える協会にしていきたい」と述べた。
次に各会員が自己紹介とともに自社の取り組みや現在抱えている課題などについて説明を行った。
桝田純通氏(協和陸運㈱)は、「魅力のない現在の業界を一人の力で変えるのは難しい。まずは足
元から、そして将来的には業界全体を変えていけるような協会になればと思っている」と話した。
中島和生氏(中島急送㈱)は「利益至上主義でやってきたが企業は社長の器以上に伸びない。ここ
で意識も知識も吸収して、これまで以上に良い会社にしていきたい」と力を込めた。
山田亨氏(㈲ヤマコン)は「自分を含め管理者のボトムアップが課題。この活動に会社全体を巻き
込み、もう一皮剥けたい」とした。
会議では、今後の協会活動内容について話し合われ、「会員相互で会社訪問をして取り組みを学び
たい」、「コンプライアンスに関して、協会の統一した評価基準や資格制度を設けてはどうか」な
ど、さまざまな提案が出された。
その結果、最初の活動として、「貨物自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導
及び監督の指針」の11項目について、項目ごとに会員各社の具体的な取り組みを持ち寄り、協会
のスタンダードをつくり上げていくこととした。
この11項目は、適正化指導員が行う巡回指導で、「点呼」や「日報」に次いで指摘が多く、安全
性評価事業(Gマーク)の認定項目でも「3点」が配点されている重要な項目。巡回指導の判定マ
ニュアルでも「乗務員に対し過去1年間に1回以上指導監督指針11項目に基づく教育が実施され
ていない場合は『否』と判定する」と明記されている。
同協会では、事故防止にも重要な役割を持つこの乗務員教育をカバーし、より実用的かつレベル
アップしたプログラムをつくっていきたい考えだ。
2015.2.11