2015/01/15

共に成長できる支部交流めざす

「まさに晴天の霹靂で驚いている」。

5月に行われた三重県トラック協会伊賀支部の総会で支部長に選任された

山本貞夫さん(三栄運輸社長)。選考委員会による満場一致での支部長選任

だったが、一理事からの大抜擢だっただけに冒頭の言葉が飛び出た。

山本さんの人となりを一言で言うならば“正義感あふれる熱血漢”だ。たとえ相手が大企業

でも不誠実な対応には毅然と対応してきた。「正しいことは正しい。間違っていることは

間違っている。相手が誰であろうが関係ない」というスタンスで、そこに損得勘定はない。

また、業界とりわけトラックドライバーの地位向上にも力を注いでおり、運賃問題や

労働時間問題についてトラック協会や行政機関などに対し積極的に声を挙げ

問題提起している。そうした行動力と等身大の姿が、荷主はもちろん同業者からの

信頼を得てきたとも言える。

ただ、支部長就任に際して問題もあった。会社では経営者としての仕事はもちろん

書類作成にいたるまでできることはすべて社長自身が行っている。さらに、大阪の自宅から

会社のある伊賀市までの距離を毎日車で通勤しており、「トラック協会の仕事をこなす

だけの時間的余裕はないと思った」という。しかし、夫人で専務の由美さんから「私もできる限り

協力するから頑張って」という力強いバックアップを得て決断できた。

山本さんは任期中に取り組みたいこととしてまず「共存共栄ができる支部組織」を掲げる。

「相手を出し抜くなど足の引っ張り合いは結局自分の首を絞めることになる。絶対にアカン。

大同団結とは言わないが小さい会社が共存共栄していけるような知恵を出し合える

支部にしたい」と強調する。さらに、他県トラック協会との交流も積極的にしていきたいという。

「インターネットではなく実際に相手と顔を合わせる生きた運送会社どうしの交流をして

いきたい。そしてそうした交流が実際にトラックで走る会社どうしが商売でつながっていく

きっかけになれば嬉しい」と話す。

 

2014.7.9